<文科省>次官の辞任不可避 一連の汚職で局長級2人逮捕

文部科学省を巡る一連の汚職事件に絡み、同省の戸谷(とだに)一夫事務次官(61)の辞任が避けられない情勢となった。政府関係者が明らかにした。今回の事件では、同省の局長級幹部2人が東京地検に逮捕され、戸谷氏も業者側の接待の場にいたことがあるとして事情聴取を受けた。省内のガバナンス(統治)能力を疑問視する声が高まっており、事件の推移を見極めた上で最終判断するとみられる。

【東京医科大側と佐野容疑者 特捜部が描く事件の構図】

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 文科省では昨年1月、組織的な天下りに関与したとして前川喜平前事務次官(63)が引責辞任しており、事務方トップが2代続けて不祥事で辞任する見通しとなった。

 一連の汚職事件では、前科学技術・学術政策局長の佐野太被告(59)が息子を不正合格させてもらう見返りに、東京医科大学文科省補助金事業に選定されるよう指南したとして受託収賄罪で起訴され、前国際統括官(局長級)の川端和明容疑者(57)も宇宙航空研究開発機構JAXA)に理事として出向中、元コンサルティング会社役員から飲食の接待を受けたとして収賄容疑で逮捕された。

 戸谷氏は前川氏の後に次官に就任。捜査過程で自身もコンサルティング会社の接待の場に同席していた疑いが判明するなどし、責任を問う声が強まっている。【伊澤拓也】

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