スタジアムに響け希望の歌 釜石東中、ラグビーW杯会場完成式典で歌手・平原さんと合唱

東日本大震災後、釜石市鵜住居(うのすまい)地区にある釜石東中の生徒たちが大切に歌い継いできた歌が19日、2019年ラグビーワールドカップ日本大会の会場となる「釜石鵜住居復興スタジアム」の完成式典で披露される。合唱曲「いつかこの海をこえて」。歌詞に隠された「鵜住居で生きる 夢抱いて生きる」とのメッセージを、生徒たちは高らかに歌う。

【ラグビーW杯】大漁旗を手にイベントをPRする平原さんら

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 古里や友達を胸に抱きながら、瑠璃色の海に船を出して進もうと歌い上げる「いつか-」。音楽ユニット「アクアマリン」のミマスさん(47)=神奈川県平塚市=が作詞作曲した。

 楽曲作りに協力した生徒たちが寄せたアンケートには「黒い海」「行方不明」という文字もあったが、「仲間」「希望」といった言葉が多く並んだ。

 「新しい鵜住居をつくり、未来を切り開いていく彼らの希望の歌にしようと考えた」。ミマスさんは「どこにいても古里を思い、幸せな人生を送ってほしいとの祈りを込めた」と言う。

 楽曲は12年2月に完成。釜石東中の生徒たちと曲を作った証しに、歌詞の行頭の1文字をつなげるとメッセージが浮かび上がる仕掛けだ。曲は今、被災地に思いを寄せる全国の中学校に広がっている。

 鵜住居地区は津波で約600人が犠牲となり、釜石東中も全壊した。元生徒会長の佐藤繁さん(18)=釜石高3年=は「つらい経験をみんなで乗り越えようと後押ししてくれた曲だった」と振り返る。

 釜石東中などの跡地に整備されたスタジアムの完成式典では、歌手の平原綾香さんが合唱に加わる。

 平原さんは「今を生きる私たちが、天国からずっと見守られているように感じる歌詞に胸が熱くなった」と語る。3年の高清水享妥(きょうた)さん(14)は「校歌と同じぐらい特別な曲。歌い継いできた先輩たちの思いも背負って本番に臨む」と誓う。

 「世界とつながり、被災地の子どもたちが夢を見る場所で歌われるのは光栄」とミマスさん。当初は津波を連想させる「海」を歌詞に入れるかどうか「迷った」と打ち明けるが、今はこう伝えたい。「海の向こうにこそ広い世界がある」

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